小児予防KIDS
永久歯列虫歯ゼロの綺麗な歯並びを目標にします
5歳ぐらいまでなら子供の歯に虫歯があっても、きちんと虫歯治療と予防処置を繰り返すことですべての永久歯28本を健全歯のままの状態で完成させることは可能です。
虫歯ゼロの方の共通点
1. 定期健診に来られシーラント、フッ素塗布をおこなっている
6歳臼歯が生えるころから12歳臼歯が生える学童期は一番虫歯ができやすい時期と行っても過言ではないでしょう。
甘い食べ物が増えていく時期です。
この時期までに歯科衛生士から間食・甘食指導、仕上げ磨きを含めた清掃指導を受けて頂き、PMTC、フッ素塗布を行い虫歯予防の習慣を身につけていきましょう。
2. 甘いものに気を付けている
PHの低いソフトキャンディ―、飴、チョコ、炭酸飲料、スポーツドリンクなどは酸蝕症の原因になりますので、お口にしないように気をつけましょう。
しかし、遠足、クリスマス会、社会見学などイベントの時は許してあげましょう!
3. 特に就寝前の歯磨きを念入りに行っている
お菓子やジュースに糖分はどのくらい入っているのか!?
ご家庭でのお子様への間食指導に、PDFをダウンロードしてご利用ください。
ソフトドリンクに気をつけよう
昭和30年代、夏の暑い日には冷やした麦茶(水出し麦茶やペットボトルに入ったものではありません)をいただいていました。
当時、スカッとする飲み物といえば、三ツ矢サイダー(1905年に三ツ矢平野シャンペンサイダーが発売)ぐらいしかなかったと聞いています。
ところが現代では多くの種類の清涼飲料がディスカウントストアーやコンビニエンスストアーで見かけられます。
体重20kgの子供が500ccのコーラを一人で飲むと約60gの白砂糖を摂取したことになり、それだけで3日分の許容量の糖分を摂ったことになります。
白砂糖の摂りすぎはアシドーシスをまねき(血液が酸性)、中和するために多量の血液中のカルシウムが消費されます。不足すれば骨から供給されます。
1959年アラスカがアメリカの49番目の州になり、虫歯と縁のなかったエスキモーの村に水より安い炭酸飲料が運び込まれるようになってから、彼らのほとんどが歯を失ったお話は有名です。
また必ず含まれる燐酸や化学香料も気になります。
さて、夏には水分と自然のミネラルをバランスよく補給できる果物がたくさんあります。
果物を食べ過ぎて虫歯になったという話は聞いたことがありません(柑橘系のPHの低いものは除く)。
清涼飲料を飲む代わりにミネラルたっぷりのスイカ、桃、ブドウ、なしなどをいただくほうが体に優しい水分補給と言えます。
また、さっぱりとした「塩麦茶」で体を潤わすのはいかがでしょうか。ミネラルたっぷりの麦茶1Lに天然ミネラルの入った天然塩1gを加えて、つめたく冷やせばできあがりです。
虫歯のリスクはございません。
日本では昔から、この塩麦茶を飲む習慣のある地域もあります。
歯表面白濁化(初期う蝕)
歯に一番弱い歯頸部(歯茎に近いところ)が白濁しているが気がつかず穴があくまで放置する中、高生が多いです。
どうしても甘いものがやめられないあなたに
甘いお菓子、あめやチョコレート・・・“むし歯になる“とわかっていてもやめられない。
それは砂糖には強い依存性(癖になる)があるからです!!
砂糖を摂ると脳が喜んで「もっともっと」と要求が強まるのです!!
まずは2週間!!甘いものをやめてみましょう!
自然と甘いものが欲しくならないかも・・・
院長からのご提案!お口の健康を守る貯金箱!!
使い方
- コンビニやスーパーであめやチョコ、クッキーなどを買わずに我慢できたときに、その代価を貯金箱に入れてみましょう。
- 楽しみなイベント(旅行や買い物など)のときに中を開け、甘食以外の欲しかった物に使ってみては?
効果
- 甘食する頻度が少なくなりむし歯ができにくくなってくる。
- 貯めてから使うという経済観念が身に付く。お子様と一緒に共有できる。
(リボ払いをしなくなる) - 想像以上に貯まっていたら嬉しくなります♪お気に入りの靴や服が買えるかも!!
砂糖を摂りすぎると・・・
砂糖を分解しようとカルシウム、ビタミンB1が大量に消費され頭に栄養が回らず、イライラしたり、キレやすくなったり、暴れたり・・・という行動に走りやすくなる危険性があります。
これをシュガーハイといいます。
- 記憶力の低下
- 近視
- 精神不安定
- 胃弱
- アレルギー体質
- ノイローゼ
これらの症状は砂糖の摂りすぎが原因だったりもします。また、糖尿病・動脈硬化・高血圧・がん・骨折・骨粗鬆症などの病気も白砂糖の多食で起こります。
おまけ
黒砂糖はミネラル・ビタミンが含まれているので、血液をさらさらにしたり、抗菌作用があったり、歯や骨を丈夫にしてくれる効果があるようです!
白砂糖の代わりに使用されることオススメします!
ただし!!摂りすぎは要注意です!
参考:『「食」の摩詞不思議』(東京臨床出版)
フッ素洗口剤によるホームケア
エナメル質の白濁のみで実質欠損のない(歯がかけていない)状態であれば効果があります。
市販のマウスウォッシュでない医薬品ですので使用法は歯科衛生士が説明いたします。
フッ素塗布
歯科衛生士が定期健診で来られる方に1ヶ月から半年に1回行います。
6・12歳臼歯のシーラント
生えたばかりの大臼歯(大きな奥歯)はとてもデリケートで虫歯になりやすいので、歯の溝を樹脂で埋める予防処置が効果的です。
これをシーラントと言います。
シールすることで溝の黒変を防止します。
6歳臼歯は6歳で、12歳臼歯は12歳で生えます。
生えたらシーラントと覚えて下さいね。
乳歯の虫歯治療
乳歯に修復治療が必要になる虫歯ができてしまっていた場合、当院では、奥歯であれば大人の治療で行うのと同じ方法で治療をします。
なぜなら、CR充填(白いプラスチック)と違って丈夫で一回治療を行えば乳歯が抜けるまで外れることが滅多にないからです。
何度も外れると奥の歯が手前に移動しあとから生える永久歯のスペースがなくなって歯並びに影響します。
また抜けるまで長持ちするので経済的です。
何歳から治療可能か?
3歳半~4歳になると虫歯の治療の説明が理解できるようになります。
子供がいきなり泳げないのと同じように、虫歯治療も初めは理解できなかったり上手に治療を受けられなかったりします。
しかし、スタッフが説明とトレーニングを繰り返すことで上手にできるようになりますのでご安心ください。
上手にできてもできなくても、ご褒美(手に絵を描きます)を差し上げています。成功体験を重ね、楽しんで来院できるようになります。
また中には、治療の内容や大切さは理解できているのに、感受性が高く上手に治療が受けられないお子様もいらっしゃいます。
このような場合は、笑気鎮静法を行う事で気持ちが楽になり無駄な力を入れず治療が受けられるようになります。